水処理の詳細設計で行うこと




水処理で基本設計が終わると次にしなければならないのが詳細設計です。

水処理の基本設計と詳細設計の違いってどんなところにあるのでしょうか。

詳細設計では実際にどんな作業が行われるのでしょうか。詳細設計する上でエンジニアにはどんな知識が求められ、どこまで詳細な検討を行なっているのでしょうか。

また、水処理エンジニアが詳細設計する上で気をつけているポイントは何なのでしょうか。

今回は水処理の詳細設計を行うことや必要とされるポイントについてまとめてみました。

水処理の詳細設計で行うこととは

水処理で行う設計は大きく基本設計と呼ばれる部分と

詳細設計の2つに分けることができます。

基本設計は水処理設備の概略設計のイメージで

見積り提案時に行うプロセス設計がメインとなります。

見積り時に必要な設計とは一言で言うとコストを積算するための

設計になります。なので、基本設計では骨格となる処理プロセスと

設備容量を決めて、見積り積算に必要な系統構成、レイアウトを作り、

コストを積算するのが主なやることとなります。

一方、詳細設計はどのような設計になるのでしょうか。

詳細設計の内容は非常に盛りだくさんで守備範囲も広いのですが、

一言で言うとすれば、水処理設備をつくるための設計です。

基本設計が計画設計と位置付けるとすれば、

詳細設計はものづくり設計といえるでしょう。

では、詳細設計をもっと具体的に見ていくことにしましょう。

詳細設計は様々な切り口がありますが、ざっくりとプロセス、機械、

電気計装、土木建築くらいに分けることができます。

基本設計の精度をより高めたプロセス設計

既に基本設計でプロセス設計を行うことを述べてきましたが、

詳細設計でも再度、プロセス設計を行い、さらに精度を高めます。

プロセス設計は「水処理の基本設計で行うこと」でもご紹介したような

系統図、容量計算、レイアウト設計を行います。

詳細設計では実際のものづくりが中心なので、ものづくりができるかどうか

の目線でこれらをブラッシュアップさせます。

例えば、系統図でポンプの出口に弁を設置していたとして、

その弁の型式が適切なものになっていて、調達できるものなのかどうか、

設計圧力が規定値を満たしてる型式になっているかどうか等、

細かく見ていきます。

同時に機器リストも作り上げていき、実際にものを手配してものづくりできる

レベルまで精度を高めます。

もし、ものづくりができないとわかったら、やはり見直しが必要となり、

その際にも計画設計で見積もったコストにしっかりと収まっているかどうか、

精査しつつ機能を維持しながら少しでも安くできる方法はないか等、

詳細に見ていくことになります。

処理プロセスが複雑になればなるほど、この作業は大変になりますが、

既にご紹介してきた通り、プロセス設計は水処理設備で最も重要な骨格

となるものです。なので、しっかりとやっていく必要があります。

水処理の主役は機械設計

水処理のメインと言っても良いくらい、機械設計は重要です。

何と言っても水処理設備は配管とタンクの塊でできているようなものなので、

機械屋さんが果たす役割は大きいです。

機械設計では個別の機器類、配管、弁類などの設計を行います。

土木建築に付帯する機械品の設計も機械設計屋さんが担うことになります。

電気計装設計は水処理設備の動きをつかさどります

水処理では機械設計がメインと書きましたが、実際にできた機械の塊を

動かす役割を果たすのが電気計装設計の役目です。

水処理設備は単にスイッチのオンオフだけで動かすわけではなく、

処理状況やタイミングによって様々な運転パターンが存在します。

それらをパターン化して適切な運転制御を行うことが電気計装設計屋さんの

腕の見せ所です。

電気計装設計は電気設計はもちろんのこと、運転制御法案の実現まで

行わなければならないため、水処理の中身と動きを熟知している必要があります。





土木建築設計がスコープ内に入ることもある

水処理は機械設備だけでなく、土木水槽や建築建屋とセットで

設備として扱われることもあります。

水処理屋さんは土木建築を担うケースは多くはないのですが、

場合によってはスコープ内に入ることもあり、その際は

土木水槽や建屋の設計も必要となります。

これらは建築確認申請など有資格者が所定の手続きを行わなければ

ならないものも含まれているため、高度な専門性が求められます。

詳細設計では実際のものづくりまでできなければいけません

水処理の基本設計が概略設計だったのに対して、

詳細設計は実際のものづくりまで行うことが必要となります。

いったん、水処理設備の製作まで行うと、もう後戻りはできません。

このため、詳細設計を行うエンジニアが担う役割は責任重大で、

つくったものが本当に正常に機能するのかどうか、常に神経を

研ぎ澄ませて設計を進めていく必要があります。

詳細設計では実際のものづくりまで行うために、製作図と呼ばれる

ものづくりのための設計図面を描きます。

この製作図もかなりの経験とノウハウが凝縮されており、これの出来栄え

次第でしっかりしたものができるかどうかが決まってきます。

水処理の詳細設計で必要な知識とは

水処理の詳細設計ではプロセス、機械、電気計装、土木建築など

専門分野が分かれており、それぞれのプロフェッショナルな

知識が必要となります。

これらを一人でカバーすることは難しく、多くの場合、専門分野ごとに

分業体制をとっていることが一般的です。

その中でもやはり水処理設備そのものは機械設備なので、

水処理設備がどういう構成でできていて、どうやって動くのか、

全体を俯瞰できる知識は最低限必要になります。

各分野のプロフェッショナルはこうした知識を前提に

それぞれの分野での専門性を活かしていくことが求められます。

まとめ

水処理の詳細設計について概要をご紹介しましたが、

詳細設計は基本設計とは異なり、かなり広い範囲の専門性と

知識が必要となることがお分りいただけましたでしょうか。

ここで紹介した内容は表面的なものにすぎませんが、

実際には各設計段階でものすごく細かい設計作業が行われています。

水処理の詳細設計が終われば、その後はものづくりになります。

多額のお金をかけて間違ったものがつくられしまっては大変です。

このため水処理の詳細設計エンジニアの果たす役割はとても重要なのです。