これを読めば純水製造処理プロセスを3分で理解できる?!




水処理の中で純水製造は欠かせない処理プロセスです。純水は様々な用途で用いられますが、そもそもどうやって作られるのか、そしてそれがどのような処理技術で行われるのかご存知でしょうか。

また、純水製造プロセスでは気にしなければならない特殊な水質項目があります。排水処理屋さんにはあまり馴染みがないかもしれませんが、世の中にはこれを専門にしている水処理屋さんもいます。

そこで、今回は純水製造処理プロセスについて初心者でもわかりるようにポイントをまとめてみました。

なぜ純水が必要なの?用途と処理技術をわかりやすく紹介

純水は私たちの生活ではあまり馴染みがないかもしれませんが、

実は工業的には広く使われていて、なくてはならない存在です。

純水がよく使われるのは、基本的に何かを洗浄する時や、純水そのもので

何かを作ったり、純水自体に仕事をしてもらう時です。

例えば、工場の製造過程でものを洗う時に純水が使われます。

純水を使って食品を作ることもあれば、純水をボイラーに送って蒸気を作り、

タービンを回すための発電に使うこともあります。

このように純水は産業の中では幅広く使われています。

では、純水はどうやって作るのでしょうか。

一般的には純水はイオン交換樹脂や逆浸透膜(RO膜)を使って作られます。

イオン交換樹脂は水中に溶存しているイオンを吸着して除去するもので、

カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂があります。

それぞれカチオン(陽イオン)とアニオン(陰イオン)を吸着しますが、

これら樹脂を混合したイオン交換樹脂による処理方法もあります。

逆浸透膜は水中に溶存しているイオンを膜により分離する技術で、

純水製造ができるのと同時に、イオンが濃縮された濃縮水が作られます。

イオン交換樹脂とは異なり、膜でイオンを弾くイメージで、膜処理を

行えば行うほど、純水とともにどんどんと濃い濃縮水ができていきます。

逆浸透膜は一般的にシート状の膜をパイプに巻きつけたスパイラルタイプと

中空糸状の膜をモジュール化した中空糸タイプがありますが、

純水製造ではスパイラルタイプが主流です。

スパイラルタイプは芳香族ポリアミドという材質でできているのに対して、

後者の中空糸タイプは酢酸セルロースという材質でできているのが特徴です。

このように純水製造は大きくイオン交換樹脂と逆浸透膜の2つによる方法が

主流となっていますが、それぞれの使い分けはどのようになっているのでしょうか。

一般的に、イオン交換樹脂は純度の高い純水を作る時に用いられ、

逆浸透膜はそれよりももっと汎用的な純水を作る時に用いられることが多いです。

というのも、イオン交換樹脂は水中に存在するイオンをイオン交換樹脂の

キャパが許す限り吸着して除去できるので、処理水の純度が高いのに対して、

逆浸透膜は水中に存在するイオンを一定割合で分離除去することに特徴があるからです。

この割合を除去率と呼びますが、逆に一定の割合で、イオンが漏洩してくる

ことを意味しています。

でも、近年では逆浸透膜の値段もものすごく下がってきていることに加えて、

除去性能もアップしているためイオン交換樹脂に代わってよく用いられるように

なってきています。





純水製造で気にしなければならない水質項目とは

純水といえばどんな具体的に水を思い浮かべますか?

きっと、不純物のないキレイな水をイメージされる方がほとんどだと思います。

純水は名前から推測できるように純度が高い水の総称のことを呼びます。

ではどのくらい純度がキレイかというと、水中に溶けているイオンを指標に

純度を語ることが一般的です。

水中にイオンが溶けていると価電を持ったイオンは電気を通します。

一方、水中にイオンが存在しない純水では電気を運ぶイオンが存在しなくなるので、

電気抵抗が上がります。

この性質を利用して、純水の純度は電気抵抗の大きさ(電気の通しやすさ)を

指標としています。

純水の電気抵抗の度合いを示す指標を「導電率」とか「電気伝導度」と呼び、

それを図る計器によって、純水のキレイさを測定します。

この他に、純水中には微量のナトリウムイオンや導電率では表れないシリカなどが

含まれており、これらの濃度を直接測定することで純度を測定する方法もあります。

時代と共に進化!?純水製造技術の今

純水製造技術は時代とともに進化を遂げており、技術革新が少ないと

呼ばれる水処理の世界でも、比較的、技術的な進歩を遂げています。

かつてはイオン交換樹脂が主流でしたが、現在では逆浸透膜を使った

純水製造が広く行われるようになり、さらには電気脱塩方式の純水製造も

行われるようになりました。

電気脱塩方式とはイオン交換膜とイオン交換樹脂を組み合わせた純水製造

方法で、電気の力で水中のイオンを分離除去する方法です。

さらには純水の中でも最も純度が高いとされている超純水製造についても

技術革新は進んでおり、不純物濃度を極限まで下げる取り組みが進められています。

まとめ

純水製造について、初心者でもわかるように、用途や処理技術を中心に

ご紹介しました。純水は工業的には幅広く使われており、イオン交換樹脂や

逆浸透膜を使った方法が主流となっています。

また、近年では電気脱塩方式もあり、極限まで純度を高めた超純水製造の分野でも

技術革新が進められています。

純水製造は普段の日常生活ではあまり馴染みがありませんが、

私たちの生活を裏で支えている大切な技術の1つです。